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ニカが思ったことを、高田純次並にテキトーに垂れ流す場所。
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父、母代わり があって

娘、息子代わり がないのは

不公平だと、ニカおもうわ。
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風邪をひくと、さみしくなる。

アイタイ。
お風邪を、ひいたわ。

ここのところ、気温があがったりさがったりラジバンダリ、だったから。


じっちゃんが、お見舞いに来てくれたの。

ネギで首を、絞められたわ。どういうことなの。


お喉イタタもいやだけど、もっと困るの、鼻づまり。

鼻がきかないと、ニカもう、誰の手を握ってるのかさえ、分からない。
色えんぴつと、同じなんだって。

大事なものから、なくなってくの。

モノも、ヒトも。


じゃあ大事にしなければいい?


それはそれで、苦しい。
ぐちゃぐちゃに、こんがらがった、思考の糸を

少しずつ、ほどいていけたら、いい。

全部ほどけたら、残るのは、どの糸?

誰につながる、糸?
ニカは思う、今とても思う。

クラス変えなくてよかったって。
とある洋館。
現在は廃墟となっているものの、その佇まいは当時の面影を色濃く残している。
館内も比較的きれいなまま残っており、廃墟マニアや写真好きにはたまらないと
ネット上でも話題にのぼっていた。

しかしそれは、数週間前までのこと…。




「すごーーい!やっぱチョーきれいだね!」
「おう、マジ来てよかった!もっと写真とろうぜ。」

若いカップルは、洋館を仲良く歩きながら撮影していたが
ふと、ある部屋に入ったところで女性が不思議そうな顔をした。

「…ねぇ、なんか聞こえなかった?」
「お前、怖ぇこと言……。」

ぎくり、振り返る。
部屋の入り口には、一人の少女。
雪のように白い髪と、ぎょっとするほど青い、蒼い瞳。

「あ…え、と…先客?俺達も…」
「なにいろ?」

言い終わらぬうちに、少女は問いかけた。

「へ?色?なんの?」
「みたい。みせて。」

どうにも会話が成立していない。
コチラの声が聞こえていないのだろうか?
二人が困惑していると、少女が口の端を吊り上げた。

「見せてよ、アンタたちのその中の色。詰まってるモノの色。
 心臓も肺も胃も腸もどんなんか気になって気になって、もうだめニカ降参んん!」

ぎゃははははは
腹を抱え、けたたましく少女が笑い転げた。

狂っている、そう感じ逃げようとする二人を少女は逃がさなかった。

まるで獣のような速さで距離を詰める。
その手には、巨大なチェンソー。

悲鳴と共にシャンデリアが大きな音を立てて落ちた。
飛び散るガラスが真っ赤に……染まった。

「つっっまんないなー、また同じかー。ていうかー誰も向かってこないとか
 ニカちゃんガッカリすぎてもげるぅー。イヤもげるって何がよ、ひゃははははは!」






「なんかよくわからん間に闇堕ちしてたヴェロニカ・セヴァスチヤノフの居場所が分かった。」

○・○○は灼滅者達を見渡すと、沈痛な面持ちで話し始めた。

「マニアの間で有名な洋館で、来た人間を手当たり次第、その手にかけている。
 恐らく深い理由もクソもない、快楽殺人だな。かなりタチが悪い…。
 ヴェロニカ自身が普段、特別に想っていた人間の言葉であれば
 多少は届く可能性も考えられるが、基本的に説得は考えない方がいい、無理だ。」

やれやれと頭を抱えると、洋館の窓下で発見されたデジタルカメラからプリントアウトした
一枚の写真を取り出した。
映っていたのは、姿かたちこそ変わっていないものの…。
その狂気に満ちた、見たこともない表情は、それがヴェロニカだと判断していいのか
戸惑われるほどだった。

「奇声を頼りに追うことは出来るだろうが、やたらと脚が速いんだ、マトモに
 追いつけるかどうか…。そうだな、人間というより獣だと考えたほうがいい。」

○・○○は資料を閉じると、眉間のシワをいっそう深くした。
何かよいアドバイスを、とは思うが獣相手では予測ができない。

「異常な嗅覚とトリッキーな動きにくれぐれも注意してくれ、壁をぶち破って
 襲ってくる、なんて可能性も考えられる。とにかく一刻も早く彼女を見つけ出してほしい。
 発見があまり遅れると……いや、杞憂だったらいいんだが……。」




―-。

「あーあー、次は楽しい子くるかなぁ。色がキレイでー強いのがーいっぱい…。
 やだーー!楽しみすぎる!楽しみすぎてもう自分で自分を殺っちゃいそーー!!」


純真と狂気の入り混じった笑い声が、洋館にこだました。
死んだように、眠る、眠りたい。

起きたら、そのとき、考えるわ。

だからいまは、おやすみなさい。
おかしいわ、ご本、たくさん振ってみたけど

誰もでてこない。

オダノブナガは、忙しくて、ダメ?
世界救済タワー。

ひっそりと静まり返って居るはずのその場所から

「がぁああああああああああああっ!」

時折聞こえる、獣のような唸り声――。




深夜2時31分。

タワーから出てくる1つの人影。

ゆらり、ゆらり、揺れるソレは、まるでゾンビのよう。

月明かりに照らされ、映し出されたのは

全身が真っ赤に染まった、真白い少女。

瞳に映るは、只、空虚。



ぼそり、何かを呟いたその声は、赤い紅い血と混ざり

やがてゴミ屑のように、地に堕ちた。
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ヴェロニカ・セヴァスチヤノフ
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