恋なんてもうしないって、思った。

過去の思い出があれば、それなりに、生きていける。

後ろを向いてたって、進めないわけじゃない。

幸せじゃなくても、不幸じゃない。

ひとりでも、生きていける。
ニカは、強いんだから…。

話したい。

なんて

ゼイタク

素直になるのは、やっぱり苦手。

ロシアにいたころ、組織のニンゲンであると同時に
修道女(偽)でもあったから、娯楽っていう娯楽がなくて。

他のメンバーはだいたい、お酒とタバコで大暴れ。
未成年って、ニカくらいだったの。

そんな中で、唯一の楽しみって言ったら、ドライブだった。
車とバイク、どっちも好きだったけど
車の方か、お話できたから、そっちのが多かった。

人に見つかる確率も低くて、よかった。
だから、結構いろんなとこ、行った。


いろんなこと、覚えてるのに
あのとき、カーステレオから流れてたのが
誰の歌だったか、まだ思い出せない。

ニノマエと、間違って「葉くん」とか言っちゃった過去のニカを

まとめてズタズタラッシュしたい(震え声)

真っ赤な夕焼けをみるたび、思い出す。

まぶたの裏に焼き付いた、あの日、あのとき、あの部屋。

あの熱。

借り物競争で、借りられたい。

だいすきだった、イチノニが、さっき解散しちゃった。

もともと期間限定、わかってたこと。
でも、ダイスキな場所が無くなるのは、胸がきゅってする。

キルセのときも、翌日には再結成するって分かってるのに
きゅってした。


ロシアには本当に、もうニカの居場所なんてないけど
ニッポンには、きっと、永住の場所が、どこかに…。

運動会、ちょっと気が重いわ。

直線を走るなら、得意、イヌだもの、速いわよ。
球技が…球技が…ヤーなの。

気付いたら、顔面に当たってるわ、いつも。
こういうとき、弱視、ハンデよね。

お顔が痛くなるの、つらたん。

ポテンシャルなんか、かなぐり捨ててでも

ビハインドを、手に入れたくなる時がある。

そしたらきっとまた、ずっと、セルゲイと一緒に
いられるんでしょ？

もうひとりぽっちに、ならないんでしょ？



ニカを、ダきしめテ、くレルんでしョ？